チューブとは
オーボエのリードは一般的に3種類に分類することができます。
ジャーマン
ジャーマンタイプのチューブは細く抵抗感がある分、音色がまとまり易くダークな音色になる傾向があります。
Guercio d11 d12 , NONAKA(旧ACTUS)など
フレンチ
フレンチタイプのチューブは明るく華やかな音色で、ピッチの自由度が高い傾向があります。
Chiargi 5, Loree , Rigotti など
インターナショナル
インターナショナルタイプは2つのタイプの中間です。
Chiargi 2 , Guercio AM など
また、日本では46mm,47mmのチューブが多く出回っており、市販のリードはこのどちらかであることがほとんどです。
ガウジング、シェーパーとの組み合わせによっても変化しますが、以下のような傾向があります。
- 46mm:明るく輝かしい、輪郭がはっきりとした音色
- 47mm:落ち着いた豊かな音色
リードの長さはピッチに影響するといわれていますが、チューブの長さはピッチのみならず音色にも影響を与えます。
楽器との相性が重要なパーツで、どの種類、長さが適切かはメーカーや機種によって異なります。
ガウジングとは
リードを作るには「丸材」とよばれるリードの原木を3つに割り、材料を一定の長さに揃えてからカンナをかけます。このカンナがけを『ガウジング』といい、厚さによって抵抗感や音色感、響きが変わります。
0.50mm-0.60mmの間で仕上げられることがほとんどであり、0.01mm単位で計器を用いて厚さを測りながら作業していきます。
日本では市販のものも含め0.55mm-0.57mmが一般的な厚さであるのに対して、ヨーロッパ圏では0.58mm-0.60mmの材料を使っているプロの演奏家もいたりと、湿度や気候、演奏スタイルなどによって適切な厚さが異なります。
ガウジングが厚い
抵抗感が増す分、豊かな響きに。
ガウジングが薄い
吹奏感が軽くなる反面、響かせるのが難しい。
シェーパーとは
『ガウジング』の作業で加工した材料をリードの形に成形するための金型を『シェーパー』といいます。
シェーパーとチューブをどのように組み合わせるかによってリードの性能や音色は大きく変わりますが、特にシェーパーは100を超える種類が存在しているため、オーボエ奏者が集まると、まず何のチューブやシェーパーを使っているか、情報交換が行われるのだとか…
幅の狭いシェーパー
ピッチが高くなりやすく、明るく煌びやかな音色になる傾向があり、息を入れることに慣れていない初心者の方でも体に負担をかけることなく正しいピッチで演奏をすることが可能。
幅の広いシェーパー
息を多く入れることができ、倍音も豊かで低音の発音がし易く落ち着いた音色になる分、特定の音でディミヌエンドした際にピッチが下がりやすくなる傾向があり、より上級者向け。